麻酔後の注意点
麻酔の種類と効いている時間
表面麻酔(歯ぐき表面への麻酔):10分ほど
浸潤麻酔(治療したい歯の周囲を麻痺させる麻酔):1~3時間
これだけの時間、麻酔の効果は持続します。
麻酔後の食事の注意点
麻酔を使った治療の後「〇時間は食事をしないで下さい」とよく言われると思います。
この言葉には、以下の4つの意味が込められています。
①お食事の味が分かりにくくなっています
②お口が上手く動かせず、咀嚼が上手くできません
③頬や舌を噛みやすくなっています
④温度感覚が鈍くなり火傷をすることがあります
そのため、指示に従わず食事をすると、口の中の事故に繋がるため十分に注意してください。
ただ、お子様やお体の弱い方(糖尿病治療をされている方やパーキンソン症候群の方、胃瘻の方、全身のご病気の治療が必要な方など)は食事時間をずらすことが難しいことがあります。同様に、施設や病院など、食事時間が決められている場合もあります。
そのような場合は、麻酔の影響を減らすため治療した箇所と反対側で食事をする(特にお子様の場合は保護者の方が傍について注意を促す必要あり)、柔らかい物や小さく切った物を中心としたあまり噛まなくてもいい食事にするという方法があります。
特に小さいお子様の場合は、食事以外にも注意が必要なことがあります。それは頬の内側や唇などを強く噛んでしまうことです。麻酔が効いていて感覚がいつもと違っているのが面白くて、つい強く噛んでしまうことがあります。痛みを感じないからと思い切り噛んでしまうと、後から腫れたり口内炎になる可能性があります。噛まないように保護者の方が言って聞かせてあげるなど、麻酔の効果がきれるまで注意してあげてください。
Q.麻酔後にお酒は飲んでも大丈夫?
お酒については、むし歯治療で麻酔を使った場合は問題ありません。
ただし、外科治療を受けた場合は注意が必要です。外科治療の後にお酒を飲むと、血の巡りが良くなり出血しやすくなったり痛みが出たりします。そのため、治療当日の飲酒は控えていただくようにとお伝えしています。
Q.運動したり仕事に支障はありますか?
歯科麻酔は局所麻酔ですので、部分的にしびれているだけであり、基本的に体を動かしたり仕事をする上で支障をきたすことはありません。